映像業界・キャリア

コンポジターとはどんな仕事?VFXとは?コンポジターになるには?

私、ゴルデザの本業はコンポジターです。
しかし残念ながら映像関係の方以外でコンポジターと言っても
どんな仕事かわかってくれる方はいません。
本当に悲しい。

そこでこの記事ではコンポジターの仕事について解説していきます。
なかなか面白い仕事なのですが人材不足でもありますので、少しでも興味をもってコンポジターの仕事をしたいと思う人がいれば有難いです。

コンポジターの仕事ををわかりやすく言えば映画やCM等のVFXを担当している人です。
VFXって何ですか?という方もいると思うので、VFXについても説明していきたいと思います。

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コンポジターとはどんな仕事

コンポジターは素材を合成する仕事
VFXと呼ばれるものはコンポジターの仕事になります。

複数の映像素材をコンポジット(composite)=合成
あるいは組み合わせるのでコンポジターと呼ばれるようになっているそうです。

VFXとは?

VFXとは視覚効果を意味する英語ビジュアル・エフェクツの略でコンピュータグラフィックスまたは合成処理によって実写映像を加工することです。
撮影現場での効果を特殊効果SFXと呼ぶのに対し、撮影後のポストプロダクション段階に付け加えられる効果をVFXもしくは視覚効果と呼んでいます。

コンポジターのする仕事とは?

コンポジターのする仕事はカットの最終仕上げが主な仕事です。最終仕上げと言ってもかなり抽象的なので具体的な作業をあげると以下のようなものがあります。

  • CGの画作り
  • 実写合成
  • マットペインティング
  • エフェクト作成・合成
  • バレ消し

CGの画作り

CGクリエイターが作成したものを合成するのに各種素材に分けてもらって調整したりします。色味や影、反射など調整する箇所は様々です。
CG素材をいただいてライティングをコンポジターがすることもあります。

実写合成

一般の方が一番イメージしやすいのはグリーンバックで撮影されたものの背景を別のものと差し替える合成ですかね。あのグリーンバックって簡単に合成出来るように思われがちですが、映画やCMなどの仕事は本当に丁寧に合成するため、グリーンバックでも調整がシビアです。特に髪の毛なんかそうですね。そしてグリーンバックの緑色が人物の肌や衣服に反射してしまうので色調補正もかけて緑色が残らないように調整したりしてます。

もちろんグリーンバックの撮影ばかりではありません。通常の撮影素材に合成することもあり、人物や背景と被らないようにマスクを作成することもあります。グリーンバック撮影と違って自力でマスク作成するのは時間かかりますし、地味です。つまり大変です。
そう言った作業もコンポジターの仕事です。

マットペインティング

主に背景素材ですが、実写素材と静止画素材やイラスト素材を組み合わせて背景を作成したり、描いたりします。マットペインターと呼ばれる専門の方がいるのですが、たまにコンポジターがやらなくてはならないことも多いです。
「背景に緑(草木)を増やして」
「空の雲を足して」
と言った依頼や
「ビルをもっと高くして」
「もっと未来感出して」
と言う依頼がありましたね。

エフェクト作成・合成

エフェクトの合成はコンポジターとして、よくある仕事ですが、中にはエフェクトの作成も依頼されます。そこはCGクリエイターに発注しておいてくれと思うこともありますが、そう言った依頼にも応えるのがコンポジターです。
もちろんエフェクトの作成などはせずに、ありものの素材集のエフェクトを調整して合成することも多いです。火花や煙は多いですね。

バレ消し

バレ消しと言うのは「ばれているものを消す」という意味で実際に消すのは以下のようなものが多いです。

  • 女優のホクロや吹き出物
  • ワイヤーアクションのワイヤー
  • 誤って画面内に映ってしまった撮影機材やスタッフ
  • 特定の会社名や電話番号などが書いてある看板など

この作業はかなり地味ですが仕事の数としてはコンポジターの中でかなり多いです。発生件数が多いですからね。
消すと言うのは、

  • 映っていない状況のものを合成するか
  • ペイントで描くか

2通りのやり方があります。

「空舞台」と言った演者さんが一切いない背景素材があれば、バレ消しもある程度は楽なのですが、ないことの方が多いので中々大変です。ペイントで描く方が多いかもしれないですね。

エディター(動画編集)とコンポジター(合成)の違い

同じ映像作品を作る仕事ですがエディターとコンポジターは全体を作るか一箇所を作り込むかと言う違いがあります。映像作品の全体を作りたい人は動画編集をした方がいいですし、ワンカットの完成度を作り込みたい人は合成の仕事が向いています。

私はエディター出身のコンポジターですが、作品を作る上で意識するポイントもかなり変化しました。

編集は複数のカットをつなげる仕事
合成は一つのカットを作り上げる仕事

コンポジターが必要な知識

コンポジターは映像の知識はもちろん、リアルに見える合成をするためには撮影に使用しているカメラやレンズならどういう見え方がするかなどと言ったカメラの知識、そしてエフェクトも光の見え方も現実的なものにするために物理的な知識も必要だったりします。
もちろんリアルに見える以上に演出として誇張表現することは多々ありますが、基礎として正しい知識が必要になります。

コンポジターに必要な知識
映像の知識×撮影機材の知識×物理的な知識

映像の基礎知識に関してはデジタル合成基礎講座は必読です。古い本ですが、この内容が理解できていないうちは正しい映像合成はできないでしょう。業界の人のバイブルだと言えます。


デジタル合成基礎講座

コンポジターが使用するソフトは?

コンポジットソフトNuke画面

コンポジターが使用するソフトは以下にあるものが大半だと思います。私はNukeとAfter Effectsを使用しています。

Flame
編集3D合成

Flare
Flameのコンポジット部分のみ

Nuke
合成特化(編集、タイムライン上での合成のNuke studioもある)

After Effects
2D合成 エフェクト作成 モーショングラフィックス等

大体のポストプロダクションではオンライン編集と言われる仕上げ作業の段階で使うのがAutodesk社のFlameです。ライセンス料金が高いので個人所有は現実的ではありません。
NukeはポストプロダクションやCGプロダクションで使用されていますが、こちらもライセンス料金はかなり高いです。しかし非商用利用なら無償版が使えるのでコンポジターを目指すならNukeで勉強するのがいいと思います。

After Effectsは出来ることが多いのですが、ンポジットに向いているソフトとは言えない所が多いです。しかしエフェクトの作成はAfter Effectsは非常に優れたソフトですので使用頻度は高いです。

Nukeをはじめコンポジットソフトはノードベースという考え方でAfter Effectsのようなレイヤーベースのソフトに慣れていると扱いが難しいかもしれません。
ノードベースのコンポジットソフトを勉強するなら以下の書籍が一番適しています。コンポジターを目指すなら必要な書籍の一つですね。


ノードベースのデジタルコンポジット -コンポジターのための理論と手法-

コンポジターになるには?

コンポジターになるには
ポストプロダクションCGプロダクションに就職するのが現実的です。
使用ソフトのライセンス料金が高価で個人所有は現実的ではないですし、使用者が限られているのでチュートリアルもそこまで多くはないです。(英語ならそれなりにありますが)


私のいた会社ではポストプロダクションでもCGプロダクションでも経験は問われませんでした。入ってから覚えてくださいというスタンスですね。もちろん基礎知識は事前に身に付けておいた方が良いですよ。

映像系の就職サイトや転職エージェントを利用すれば就職先は意外と早く見つかると思います。

人材不足の業界ですからね。

 

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最後に

コンポジターという仕事がどういう仕事か少しはご理解いただけたでしょうか?
基本的には合成していることを気づかせないようにする事が多いので、自分がやった作業が目立たない地味な仕事が多いですが、やりがいのある仕事だと思ってやっています。また映像の深い知識と確かな技術が必要なので日々、勉強と研鑽を続けています。

自分の世界に没頭できる人やこだわりを持って物作りができる人に向いている仕事だと思いますので、興味があればコンポジターを目指してもらいたいと思います。目指すと言ってもポストプロダクションかCGプロダクションに就職すれば良いだけなのでハードルは低いと思いますけどね。

普段見かける映像作品で実は携わっているコンポジター。
そんなコンポジターのことを少しでも知ってくれるてると嬉しいです。

 

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